しじみナビ

しじみは汁だけでなく身にも栄養が!

皆さんはしじみの味噌汁を食べるとき、汁だけ飲んで身は残しますか?それとも身も食べますか。

「しじみ汁は汁だけ飲んで、身は食べないのがマナー」と聞いたことがある方もいるかもしれません。

しじみ汁の身を食べるのはマナー違反?

しじみ汁のしじみを食べない理由は大きく2つあるようです。
ひとつは「マナー違反であるから」、もうひとつは「単純に面倒くさいから」。

実のところ、しじみの実を食べてはいけないというマナーはありません。
ただし、食べたあとの殻をお椀の蓋に入れるのはマナー違反です。殻はお椀に残したまま次のしじみを食べましょう。

また、小さいしじみは身を取り出すのは大変ですが、左手で殻を持ってお箸で身を取り出すのはマナー違反ではありません。

しじみ汁のしじみは出汁をとるためのもの?

しじみ汁に使うしじみは出汁として使っており、栄養は全部溶け出して身には栄養が残っていないから食べてもしょうがないという考えの方も多いかと思います。
しかし、それは早計です。

しじみは栄養の宝庫!

しじみに含まれるグルタミン酸やコハク酸は、旨味成分であるとともに身体にとって必要な成分です。

グルタミン酸はたんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、しじみにはこの他にもアスパラギン酸などのアミノ酸群が多く含まれています。

しじみに含まれている成分は旨味成分だけではありません。
しじみは鉄分が豊富に含まれます。鉄は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンを作っている成分で、不足すると貧血を起こす原因になります。したがって鉄を十分に摂取することで貧血予防ができます。
また、鉄の働きを助けるビタミンB12も多く、神経機能維持をつかさどる働きもあります。
さらに歯や骨の成長に必要なカルシウムや、細胞分裂を活性化させて老化防止・味覚障害予防などに効果がある亜鉛、疲労を回復させるタウリンなど、いろいろな栄養成分が含まれています。

また、しじみが二日酔いの予防に効くことはよく知られていますが、これはオルニチンという成分の効果です。

このように、しじみはたくさんの栄養成分をバランスよく含んでいる優良な食品なのです。

しじみ汁の身には栄養が残っている!

そんな栄養豊富なしじみですが、出汁として使われているイメージが強く、栄養はほとんど汁に溶け出していると思われがちです。

しかし、汁に溶け出しているのは主に旨味成分であるグルタミン酸やコハク酸などで、身にはまだ栄養成分の半分以上が残っています。

朝の忙しい時間帯などは、小さい身を一つずつ取り出すのは面倒かもしれませんが、豊富な栄養を捨ててしまうのは大変もったいないことなのです。

栄養を無駄にしないためにも、しじみ汁の身はきちんと食べるようにしましょう。

冷凍すると栄養分が増加!

しじみは冷凍すると旨味成分であるグルタミン酸や肝臓の働きを活性化させるオルニチンなどが増加します。

砂抜きをした後、保存パックなどに入れて冷凍しておけば、美味しさが強まることに加え、必要な時に必要な分を取り出して使えるようになるため非常に便利です。

なお、しじみは通常、水で砂抜きしますが、旨味成分や栄養分が抜けてしまわないようにするためには、1%程度の塩水を使用するのがおすすめです。

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