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お酒のあとのしじみの味噌汁は本当に二日酔い予防に効果がある?

お酒を飲んだあとにしじみの味噌汁を飲むと二日酔いの予防に効果があるということは、広く知られています。

しかし、本当に効果があるのか気になった人も多いと思います。

そもそも二日酔いにはなぜなるのか、そしてしじみに含まれるどんな成分が二日酔い予防に効果があるのでしょうか。

そもそも二日酔いのメカニズムは?

しじみが二日酔いの予防に効果がある理由を説明する前に、二日酔いのしくみについて説明します。

実は二日酔いのメカニズムはまだ解明されていない部分が多く、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こるとされています。

二日酔いというと、「アセトアルデヒド」という言葉をよく耳にします。
二日酔いの元凶はこのアセトアルデヒドであると考えている人は多いかと思いますが、これだけではありません。

お酒(特にビール)を飲むとトイレに行く回数が増えます。
お酒はほとんどが水分なので、多量の水分を摂取したためと思われがちです。しかし実際には体内の水分量を調整するホルモンの分泌量が減ることで、尿として過剰に排出されようとするためなのです。その結果脱水症状を引き起こすことになります。
症状としては、頭痛や異常な喉の渇きなどが現れます。

また、アルコールの軽度の離脱症状(依存物質の使用中止による病的症状)、アルコール性低血糖による脱力感、炎症反応、胃のむかつきをはじめとする胃腸障害などさまざまな要因と症状の結びつきが考えられています。

では、アセトアルデヒドが二日酔いにどう関係しているのでしょうか。

2018年現在、アセトアルデヒドそのものは二日酔いに直接関与しないという考え方が主流になってきています。

アルコール(エタノール)が体内に入ると、肝臓は優先的にアセトアルデヒドを酢酸に代謝し、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。
そのため、アセトアルデヒドそのものが二日酔いの原因とは考えられません。
「優先的に」といいましたが、そのために他の栄養素の代謝が遅れたり、本来肝臓が行うべき働きが抑制されたりするので、二日酔いのさまざまな症状に影響するのです。

二日酔いの予防に効果があるしじみの成分「オルニチン」

お酒のあとにしじみを摂るのが良いとされる第一の理由は、二日酔いの原因のひとつである、アルコールを分解することによる肝臓への負担を軽減するための成分がしじみに含まれているからです。

しじみに含まれるオルニチンという成分は肝臓の働きを活性化する効果があります。アルコールの分解を助け、他の栄養素の代謝や本来の肝臓の働きを取り戻すことができるため、しじみを摂ることは二日酔いに有効だと言えるのです。

しじみ汁や味噌汁を飲むことは同時に水分補給にもつながり、脱水症状防止のためにも効果があるので、多量の飲酒のあとにはしじみの味噌汁がおすすめです。

お酒は適量を!

昔から「酒は百薬の長」と言われています。
適量のお酒は医学的にもいろいろな良い効果が確かめられています。

血液中のLDL(悪玉)コレステロールの増加を抑え、HDL(善玉)コレステロールを増加させることや、血液の粘度を下げるサラサラ効果で血管の中で血液が詰まりにくくなり、心筋梗塞や狭心症などの予防につながります。

お酒を飲むとリラックス効果がすぐに現れます。
血液中に入ったアルコールは脳に到達し、明るい気分にしてくれるためストレスの発散になります。

しかしこれはあくまで適量のお酒を飲んでいる場合のことです。

過度に飲酒を続けると、中性脂肪が増加し、逆にHDLコレステロール低下、LDLコレステロールの増加につながってしまいます。
さらに血圧が上昇し、継続すると高血圧症になる可能性もあります。

日常は晩酌程度にたしなみ、週に2日は「休肝日」をもうけることが健康のために進められていることです。

適量のお酒としじみの味噌汁、この最強のコンビで健康を維持していきましょう。

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