しじみナビ

しじみの美味しさはコハク酸とオルニチン!

しじみ味噌汁、炊き込みご飯、佃煮など、しじみを使ったおいしい料理はたくさんあります。

昔からしじみは健康食品として食べられてきましたが、健康だけでなく味も格別です。

ここではしじみの美味しさにかかわる旨味成分について紹介します。

しじみの美味しさ成分の宝庫

人間は舌にある「味蕾(みらい)」という器官で味を感じます。
味覚には「五味」といって、甘味、苦味、酸味、塩味と「旨味」があります。
この旨味によって料理の味に奥行きが出ます。

しじみがおいしいのはこの旨味成分が複数含まれており、それらがうまく絡み合っているからです。

しじみにはどのような旨味成分が含まれているのでしょうか。

グルタミン酸

旨味成分の代表格であるグルタミン酸は昆布などに含まれていて、イノシン酸、グアニル酸と合わせて三大旨味成分と言われています。
身体を作るもとになるたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうちのひとつです。

コハク酸

主に貝類に含まれるコハク酸は、有機酸系の成分のひとつです。
有機酸とは窒素を含まない炭素化合物のことで、この仲間にはクエン酸、酢酸、乳酸などがあります。

オルニチン

しじみが二日酔いに効くと言われていますが、その理由はオルニチンという成分が関係していますが、同時に旨味成分の役割も持っています。

アスパラギン酸

しじみに含まれている成分のひとつであるアスパラギン酸もたんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、グルタミン酸の次に多く含まれている旨味成分です。

しじみは水煮で旨味アップ

文部科学省発行の「日本標準成分表準拠(2015年版)」によると、しじみ可食部100g当たりに含まれる旨味成分は、生の場合、グルタミン酸は850mg、アスパラギン酸660mgに対して、水煮の場合だとそれぞれ1800mg、1400mgといずれも2倍以上に増加しています。

しじみをよりおいしく食べるなら、水煮にするのがおすすめです。

旨味成分はおいしいだけでなく体にも良い影響がある!

しじみに含まれているいろいろな旨味成分がそのおいしさの理由だと分かったと思いますが、これらの旨味成分はおいしいだけでなく、身体に良い成分でもあります。

オルニチンはしじみ最大の効能である肝臓の働きを活発にし、アルコールの分解を早めるため、二日酔いの予防に効果があるのです。
飲んだ翌日、二日酔いになってからしじみの味噌汁などを飲むのではなく、飲んだ後のしめに飲むのが予防としては効果的でしょう。

グルタミン酸やアスパラギン酸はたんぱく質を構成するアミノ酸の一種なので、身体を構成するのに必要な成分です。

貝類に多く含まれるコハク酸には、体内でがん細胞が増殖するのを抑制する働きがあります。
摂取されたコハク酸は大腸内でその量が増えるので、その効果はさらに強くなります。

毎日しじみを食べて健康に!

旨味成分はおいしさだけでなく、健康にも良い成分であることが分かりました。
しじみにはこの他にも鉄、ビタミンB12、カルシウムなど、身体に良い成分がたくさん含まれています。

しじみの旨味成分を毎日の料理に活かしてみてはいかがでしょうか。

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