インスタントのしじみの味噌汁は二日酔いに効果がない？

二日酔い防止に効果のあるしじみの味噌汁を飲みたくても、作るためには砂抜きなどの手間がかかります。

そこで手軽に食べるためにはどうすればいいかと考えると、多くの方はインスタントの味噌汁を思い浮かべることでしょう。
ですが、果たしてインスタントの味噌汁は二日酔いに効果があるのでしょうか。

しじみに二日酔い防止の効果があるのは、オルニチンという成分が含まれているためです。
このオルニチンは肝臓の活動を活発にしてアルコールの分解を促進させるので、体内のアルコールの分解が早くなるのです。

しかし、しじみにはオルニチンだけでなく、身体に良い栄養成分がバランスよく含まれています。

骨や歯を形成したりイライラを予防したりするカルシウム、貧血に効果のある鉄、神経機能維持や肩こり、腰痛の緩和の働きがあるビタミンB12などが含まれています。
また、身体のさまざまな酵素を構成する亜鉛も含まれています。

しじみは栄養バランスのとれた、身体に良い食品であることが分かりました。

しかし、そうは言っても生のしじみを使って味噌汁を作るのは大変です。

まずは砂抜きが必要ですが、そのためには3～4時間も要します。
なかなか簡単にしじみの味噌汁は作れません。

その点インスタントならば、袋からお椀に入れてお湯を注ぐだけなので比較するまでもなく簡単で、インスタントに頼ってしまうのが普通です。

インスタント製品は加工品なので、栄養価が低かったり、身体に良くない添加物が入っていたりするのではないか、というイメージがあります。

しかし、それはひと昔前までのことで、最近ではそのように健康に良くない成分が入っていると商品として通用しなくなりました。

ここではインスタントのしじみの味噌汁は手作り品よりも栄養価が下がるのかどうかについて、説明していきます。

しじみの味噌汁一杯には大体20～30個のしじみが入っています。

しかしインスタントの場合、商品によっては「しじみ50個分」や「しじみ70個分」、さらには「しじみ100個分」などと書かれていて、インスタントの方が数倍栄養価は高いように感じるはずです。

しかしこの「しじみ○○個分」の○○個はあくまでオルニチンの量であって、その他の栄養については生のしじみを使って作る味噌汁の方が上です。

生タイプは常温で保存できるように熱処理をするため、熱に弱い栄養は損なわれてしまいます。

これに比べて乾燥タイプの主流となっているフリーズドライは冷凍して真空乾燥機で水分を取り除くため、熱を加えない製法である分、栄養価は落ちないといえます。

しじみに含まれている栄養を多く摂るなら生タイプよりもフリーズドライの味噌汁を選ぶ方が良いでしょう。

このようにインスタントの方がオルニチンの量が豊富なため、二日酔いの予防にはインスタントの方が効果が高いことが分かりました。

しかし、しじみ本来の持つうまみはやはり生のしじみを使った味噌汁にはかないません。

ときにはインスタントではなく、生のしじみの味噌汁でしじみの美味しさ堪能してみてはいかがでしょうか。