日本が輸入しているしじみの原産国は?
皆さんが普段口にしているしじみ、どこで獲れたしじみですか?
2018年現在しじみの漁獲量は年々減少傾向にあり、それに伴って海外からも輸入するしじみの量も増加しています。
消費者の方々が輸入しじみで第一に気にしているのは安全性ではないでしょうか。
次に、国内産のしじみと比べて味が落ちていないかも重要なポイントです。
このページではしじみの輸入先と安全性、味について紹介していきます。
しじみの主な輸入先
国内産のしじみについて、漁獲量は島根県が第1位ですが、味は漁獲量2位の青森県十三湖のものが良いとされています。
しかし、国内で獲れるしじみの量は年々減少しているため、輸入に頼る割合も増えてきています。
中国
かつては輸入量の半分以上を中国が占めていました。
しかし、水質汚染をはじめとする環境悪化と乱獲が進み、また、産地を偽装するなどの問題も発覚して、2008年には全盛期の10分の1まで激減しました。
韓国
中国、北朝鮮に次ぐ輸入国でしたが、中国と同じく産地の環境悪化や乱獲などが原因で2008年以降、輸入量は激減しました。
北朝鮮
かつては中国に次ぐ輸入国で、中国と合わせると輸入量全体の約8割ありました。
しかし、2006年10月以降、経済制裁のため輸入は中止されて、現在に至っています。
ロシア
中国や北朝鮮、韓国からの輸入が多かった時期には、ロシアからの輸入量はわずかでした。
しかし、これらの国からの輸入量が激減したことで、ロシアから輸入する量は大幅に増え、現在では輸入国第1位となっています。
台湾
かつては数10トンの輸入量だったのが、2008年には中国、韓国からの輸入量が激減したこともあって、200~300トンの輸入量に増加しています。
台湾から輸入するしじみは品質が良いのが特徴で、タイワンシジミや黄金しじみと呼ばれています。
その品質の良さから台湾産しじみをサプリメントの原料に使用しているメーカーもあります。
輸入しじみの安全性と味について
日本でよく問題にされるのは、中国から輸入した野菜などは農薬漬けのものが多いとの指摘があることです。
環境汚染により輸入が激減したこともあり、やはり中国産のしじみには不安があります。
同じく韓国産のものも不安があります。
安全性
前述したように、中国や韓国のしじみについては安全面で不安がありますが、輸入量が以前に比べて激減しているので、市場に流通する量も限られています。
その代わりに輸入量が増加してきたロシア産についてはどうでしょうか。
今のところ、悪い噂は入ってきていないため、さほど心配はないと考えられます。
何より現在では厚生労働省や各種消費者団体で安全基準を明確にし、厳しい管理の元で輸入されているので、日本に入ってくる食品はおおむね安全と言ってよいでしょう。
ただし、相場とかけ離れた価格で販売されているような場合には、注意が必要です。
国産しじみと味の違い
輸入しじみ、特に現在輸入量トップのロシア産しじみの味についてですが、一般的に粒が大きくアミノ酸の量も多く、肉厚で濃厚な味が特徴です。
輸入しじみは国内産に比べると多少味は落ちるものの、気になるほどの違いはありません。
輸入しじみの今後について
ロシアからの輸入量が現在第1位でおよそ70%を占めている現状ですが、国内産のしじみ漁獲量の増加が期待できない今では、今後も輸入に頼るしかありません。
今後も輸入しじみに対して厳しい検査を続け、私たち消費者に安全・安心を届けていただきたいものです。